【読書メモ】センスは知識から始まる
今日は水野学さんの本について。
水野学氏といえば「くまモン(大好きです)」の生みの親であり、多くの企業や商品のブランディング、広告デザイン、自身もブランドを立ち上げていますね。
本書では、多くの人がなげる「どうしたらセンスを身につけられるのか」という問いに対し『センスとは知識の集積だ』と断言し、どうセンス(ここでは知識と捉えている)を養うか説明されてます。
以下、メモ書き
まず「普通を知ること」が必要である
普通こそ「センスのいい/悪い」を測ることができる唯一の道具
- 自分が認識している「普通」の基準と、あらゆる人にとっての「普通」をイコールに近づけられるようになればなるほど、最適化しやすくなる
- 普通という定規でいろいろな年齢を測れば、いろいろな年齢の消費者の欲しいものがつくれる。
日本企業に必要なのはクリエイティブディレクター
調査だけに頼るな
- 調査だけに頼ってると、自分が何がいいと思い、何が作りたいのか、自分の頭で考えなくなる。
- 「調査結果で決めた」となると、責任の所在があいまいになる。
ここではクリエイティブディレクターと書かれてますがデザイナーにも同じことが言えます。
全ての仕事において"知らない"は不利
センスとは知識の集積
- 「あいうえお」しか知らない人間と「あ」から「ん」まで五十音を知っている人間とではどちらがわかりやすい文章を書くか
知識というものは紙のようなものでセンスとは絵のようなもの
- 紙が大きいほどそこに描かれる絵は自由でおおらかなものになる可能性が高い
ひらめきを待たずに知識を養える
- 過去に存在したあらゆるものを知識として養うことが、新たに売れるものを生み出すに必要不可欠
- イノベーションは知識と知識の掛け合わせ
客観情報の集積がその人のセンスを決定する
- センスの最大の敵は思い込みであり、主観。
- 思い込みと主観による情報をいくら集めてもセンスはよくならない。
- センスに自信がない人は、自分がいかに情報を集めてないか客観情報が少ないか自覚すること。
「センス」で仕事を最適化する
効率よく知識を増やす3つのコツ
- 王道から解いていく
- 数多くある情報の中から自分の納得の王道を探す過程で「知識」の獲得も行え得る。
- ひとたび王道を見つければそれを基準に知識の幅をひろげやすくなる。
2. 今流行しているものを抑える
- 王道の真逆
- 流行しているものの多くは一過性のもの。王道と流行のものの両方を知っておくことで知識の幅を一気にひろげられる
3. 「共通性」や「一定のルール」がないか考えてみる
- 分析したり解釈することで自分なりの知識に精製するプロセス
au未来研究所ハッカソンに参加してきました
8月8日、26日の2日間に渡って参加したau未来研究所ハッカソン
最近各所でレポート記事が上がったので、私も遅らせながらまとめていきます^^
au未来ハッカソンって?
生活者×KDDI×外部パートナーで共創し、 ”スマホの次”を発明することを目指していくイベント。去年は「衣・食・住」をテーマに各チーム15個のプロトタイプが制作され、そのうちの1つ『FUMM』が採用されコンセプトモデルに至りました。
去年このイベントを知り「絶対出たい!」と思っていたので、今回参加できてすごく嬉しかったです・・・!!
今年のテーマ
今年のテーマは「BE PLAYABLE」
暮らしらしを遊べ。家事を遊べ。仕事を遊べ。都市を遊べ。
面倒なもの、嫌なもの、億劫なものを「遊び化」しよう。
この広いテーマからどうプロトタイプに落とし込んでいこう
ハッカソンの様子
Day1(8/8)
今年は学生から社会人まで28名が参加、それぞれ5チームに分かれました。
アイディアスケッチ
ふせんに「いつ」「誰」を記入し、マトリクスにはめていきます。
この中から7つを選出。
そこから個々でアイディアスケッチに落とし込んでいきます。
マトリクスである程度シーンや人物を絞り込んだので、アイディアが思いつきやす・・・くもなく中々形に表すのって難しい
ここから1つ選びさらにチームでブラシアップ。
2時間でここまでの作業。
頭使いすぎてふらふらでした!笑
ハードウェアスケッチ
次はダンボールを組み立てハードウェアスケッチにまとめます。
私たちのチームのキーは「くま」
そしていよいよアイディア発表!
私たちのチームは喧嘩をしている夫婦や恋人とのコミュニケーションを目的とした「気持ち伝えテディ」
『気持ち伝えテディ』
【使用状況】
- 喧嘩中
【目的】
- 夫婦・恋人間の仲をサポート
- 「直接謝れない」「相手の声を聞きたくない」といったときに間に入ってもらう
- LINEなどのメッセージアプリにない温もりを感じてもらいたい
【使用手順】
- 専用アプリから伝えたいメッセージを送る
- 部屋に置いてあるクマのぬいぐるみがクマのボイスでメッセージを再生
- 相手がぬいぐるみを撫でたり、叩いたりするとそのアクションに応じて相手のアプリにクマのスタンプがフィードバックされます。
発表後は講師陣の方々による講評。
厳しい指摘もいただきながら本発表に向けアドバイスをいただきました!
Day2(8/26)
Day2までの2週間メンバーでブラッシュアップし
コンセプトを見直し、プロトタイプ制作を行いました。
コンセプト
『Warmy(ウォーミー』
【使用状況】
- 「愛してる」「ごめんね」など普段恥ずかしくて言えないとき
【ターゲット】
- 夫婦
- 同棲している恋人
【設置場所】
- リビング(ソファやテレビ台の横、リラックスできる場所)
使用手順に関しては大きな変化はなく“なでなで”したとき"抱きしめたとき""叩いととき"に合わせセンサーが対応できるよう制作致しました。
プロトタイプ
プロトタイプ | au未来研究所より引用
参加してみた感想
- 2週間と短い期間の中でプロトタイプ制作まで落とし込めたのに驚き
- デザイン、プレゼン資料などもっと前々で制作してもよかった
- コンセプトなど詰めが甘いところが結構あった(講師陣の方々から痛いところたくさんご指摘されました)
- もっと頻繁にメンバー間との連携をとった方がよかった
- 本っ当に良いメンバーに恵まれた!!!
- 自分たちのアイディアを形にしていくってすごく楽しい
- 来年も参加したい!
他の班の方々もすごく良いものばかりで、とても刺激になりました。
これから、5案の中から1つが選ばれ、コンセプトモデルへと進みます!
発表はまだ先だけど、どちらにしろブラシアップしていきたいな
【読書メモ】誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論
- ドアを開けるとき「押すのか」「ひくのか」わからなくなる
- これでもかと盛大な機能を盛り込んであり、どこにどのボタンがあるのかわからない電話
- どこに点灯するか迷ってしまうオフィスの入り口にある電源スイッチ
日常生活においてこのような経験はないでしょうか?
こういった状況に陥ったとき、私たちは誤った行動してしまった自分が悪いと判断してしまいがちです。しかし、これらの問題はユーザーではなく「デザイン」にあるのです。
「デザインとはどうあるべきか」を解いているのが『誰のためのデザイン?』です。
誰のためのデザイン?―認知科学者のデザイン原論 (新曜社認知科学選書)
- 作者: ドナルド・A.ノーマン,D.A.ノーマン,野島久雄
- 出版社/メーカー: 新曜社
- 発売日: 1990/02
- メディア: 単行本
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著書「ドナルド・A,ノーマン」について
認知科学者。MIT、ペンシルベニア大学を得てハーバード大学講師、カリフォルニア大学サンディエゴ校の准教授・教授を歴任する。1993年には名誉教授に。また同じ1993年〜1997年にはアップル社のフェロー兼Advanced Technology Groupの副社長、1997年〜1998年ヒューレット・パッカード重役。他にもノースウエスタン大学教授、韓国科学技術院特別客員教授を歴任し、1998年からニールセン・ノーマングループ代表を務めている。人間中心設計のアプローチを提示し、ヒューマン・インターフェイスやユーザビリティに多大な貢献を果たした。
参考:コトバンク
アフォーダンスとシグニファイア
この本で唱えられたアフォーダンス
アフォーダンスという言葉は事物の知覚された特徴あるいは現実の特徴、とりわけそのものをどのようなに使うことができるかを決定する最も基礎的な特徴の意味で使われている。
む、難しい・・・
なかなか理解できなかったので、簡単な例で考えてみました。
例えば「櫛(くし)」が一つ用意されている場合、私たちと櫛(くし)は「髪をとかす」という関連性、アフォーダンスが生まれます。しかしこの櫛(くし)の歯の部分が鋭いナイフでできていたら、「髪をとかしてはいけない」というアフォーダンスを与えているのです。
しかしこの用法は間違っていることを著者は後に認めている。
アフォーダンスは環境が動物に与える「意味」のことです。アフォーダンスは物理的な性質はなく、また無限に存在します。
ドナルド・A,ノーマンは後に出版した『複雑さと共に暮らすデザイン-デザインの挑戦』にて、デザインにおいて意味をなす「視覚化されたアフォーダンス」のことを「シグニファイア」という言葉提唱されています。
【読書メモ】インターフェイスデザインの心理学-ウェブやアプリに新たな視野をもたらす100の指針
読書感想文第一弾は『インターフェイスデザインの心理学-ウェブやアプリに新たな視野をもたらす100の指針』
インタフェースデザインの心理学 ―ウェブやアプリに新たな視点をもたらす100の指針
- 作者: Susan Weinschenk,武舎広幸,武舎るみ,阿部和也
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2012/07/14
- メディア: 大型本
- 購入: 36人 クリック: 751回
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O'Reillyが出版されているので難しいのではないかとびくついてましたが、実際はとても読みやすく興味深い内容でした。1つの項目が数ページ内でまとめられており、気になったところから好きな順番で読むことができます。
自分の普段の行動や考え方も多々当てはまりました。
以下、印象に残ったことまとめ(長いので随時更新)
著者"Susan Weinschenk"について
米ヒューマン・ファクターズ・インターナショナル社UXストラテジー部門の責任者。心理学の最先端研究をデザインに応用する方法を30年以上研究し続けている。講演者、司会者としても人気がありニックネームは「The Brain Lady」
参考文献『インターフェイスデザインの心理学-ウェブやアプリに新たな視野をもたらす100の指針』
人はどう見るのか
概要
脳の約半分は目から入ってくる情報の処理を行っている。目が受理した情報をそのまま見ているわけではなく、受理したイメージが脳に伝達され脳が変更や解釈を加えているのである。
目が受け取る情報と脳が私たちに伝える情報は微妙に違う
- 実際にウェブページを閲覧した人たちはこちらの予想や期待とは違った見方をする場合がある。
- 表示の仕方によっては、こちらの希望する通りの捉え方をしてもらえない恐れある。
人はパターン認識でものを識別する
- できるだけパターンを使う。グループ化や空白によってパラーンは作られる。
- アイコンなどで使う絵はシンプルな図形を組み合わせたものにする。
- 目に入ってきた情報は二次元の形で脳に伝えられる為、三次元より二次元を使う。
顔認識専門の脳領域がある
- ウェブページを見てまず注目するのは人の顔。
- 自閉症の人は例外。
- 「こっちをまっすぐに見つめている顔」が最も感情に訴える力が強い。
- ウェブページにある顔の視線をたどって、その先にあるものを見る傾向がある。(注意を払うわけではない)
人は過去の経験と予測に基づいて画面を見る
- 一番注目させたいものは画面の上から1/3までの場所か画面中央に置く。
- 端に置かない。
- 画面やページは普段読むときのパターンで移動できるようデザインする。
人は手がかりを探す
- デザインをするときはアフォーダンスを配慮する。
- オブジェクトを選択したときや、アクティブになっているときは陰影によって示す。
人は近くにあるものを同じグループだと思う
- 一つのグループとして見てもらいたいものはまとめて配置。
-
線や囲みを使う前に要素同士の間隔を調整する。
- 関連のないもの、あるもの、は間隔で調節する。
人はどう読むのか
概要
ほとんどの人々にとって「読むこと」は情報伝達の主たる手段となっている。しかし、読むだけでなく理解をしてもらわなければいけない。伝えたいことを理解してもらうためどうすればいいのか。
読むこと理解することは同じではない
- 意味のある表題や見出しをつける。
- 幅広い読者に読んでもらうには、短くてやさしい単語を使用する。
- 読んだものについての理解や記憶に残る部分は、読み手の過去や経験、読んでいるときの観点、事前に与えられた指示に影響される。
コンピュータの画面上のものは紙に書かれたものより読みにくい
- コンピュータの画面上で読まれてる文章は大きな文字を使用。
- 段落や箇条書き、写真を活用し文を短く切る。
人はどう記憶するのか
「記憶容量」は無限でない。覚えられる量や期間、正確さには限界がある。人間の記憶の特性や、不確かさと複雑さについて解説。
ワーキングメモリの限界
- 画面が変わってもユーザーが情報を覚えていると期待してはいけない。
- 一つのページで読んだ文字や数字を別ページで入力させてはいけない。
- ワーキングメモリがあることを忘れてほしくないなら課題が完了するまで他のことをさせない。
一度に覚えられるのは4つだけ
- 提示する情報は4項目までだと理想的。
- 情報をいくつかのチャンクに分けられるならば、情報がもっとおおくてもかまわない。
- ひとつのチャンクに入れられるのは4項目まで。
情報は思い出すより認識する方が簡単
- 記憶への負担は可能な限り減らす。
- 利用者が何かを想起しなければならないようなインターフェイスはできるだけ避ける。
記憶は知的資源を大量に消費する
記憶は混乱しやすい
親近性効果・・・最後の方で見たこと聞いたことは思い出せる
接尾効果・・・途中で中断されたため、最初の方を覚えていて最後の方はおぼえていない。
- 具体的な言葉やアイコンを使用。
- 発表の昼間部で示された情報は、記憶されている可能性が最も低い。
記憶は思い出すたびに再構築される
- こちらが使う言葉によって相手が記憶することが大きく影響される可能性がある。
- 過去の行動についての自己申告を信用してはいけない。
忘れるのはよいこと
- ユーザーが忘れること前提にデザインをする。
- デザインの中に含まれる形で提供するか、すぐ見つけられる方法を準備すること。
人はどう考えるのか
概要
膨大な数の神経細胞がある脳。人間はこれを使って多様な処理を行っている。外界の状況を把握するために脳が行う興味深い処理について見ていく。
情報は少ないほどきちんと処理される
段階的開示
段階的開示・・・人がその時点で必要としている情報だけを提供すること。
- 量の多さでユーザーが圧倒されてしまうことを避ける
-さまざまなニーズに対応が可能
- ユーザーが必要としているときに必要な情報を示す
- 詳細情報のリンクを用意。
- クリックを増やす方を優先させる。
- 段階的開示を使う前に、大半のユーザーがいつ何を必要としているか把握する。
人は30%の時間はぼんやりしている
- 人がネットサーフィンを好むのは散漫な行動ができるから。
- 素早く切り替えられるような仕組みを作る。
- 「現在位置」がすぐわかるようにすること。
人はシステムを使うときメンタルモドルを作る
メンタルモデルとは
メンタルモデル・・・ある物事が機能している仕組みをその人がどう理解しているかを表現したもの。
- 過去や経験に基づいて構築される。
- すべての人が同じメンタルモデルをもつわけではない。
- ユーザーや顧客を調査することでメンタルモデルをより深く理解できる。
人は概念モデルとやり取りをする
- しっかりした目標を設定してシステムの概念モデルを設計
- システムの概念モデルをできるだけユーザーのメンタルモデルと一致させること。
【行ってきたよ】ICC キッズ・プログラム 2015 しくみのひみつ アイデアのかたち
先日ICCで開催されている「ICC キッズ・プログラム 2015 しくみのひみつ アイデアのかたち」にみんなで行ってきました。
展示概要
アーティストはどんなことを考えているんだろう
ふだん人が思いつかないようなアイデアをかたちにする人たち,アーティストのアイデアにふれてみよう.どういう意味なのか考えてみよう
身近な発見や気づきから発想された作品を考えてみよう.少し考え方を変えるだけでわかるようになるかも.どういうしくみなんだろう
人が考えたり感じたりするしくみやコンピュータが計算するしくみなど,しくみのひみつを体験してみよう.わたしたちが思いもよらないアイデアをかたちにしてみせるアーティストは,いったいどんなことを考えて作品を作っているのでしょうか.それは,わたしたちの身近な出来事や,ふだんのものの見方や考え方を少しだけ変えることだけでも,わかるようになるかもしれません.
驚くような作品,不思議な作品,楽しい作品,遊びたくなる作品,わからない作品,いまいちどそれらが何を伝えようとしているのかをよく考えてみることで,アーティストの発想やアイデアが,どのように作品としてかたちをもつのかにも想像力を働かせてみましょう.また,よりわたしたちの身近になった現代のテクノロジーが実現する作品から,なにが想像できるかを考え,アートやテクノロジーへの理解を深めることが新たな創造につながっていくことを期待しています.
http://www.ntticc.or.jp/Exhibition/2015/KidsProgram2015/preface_j.html
「キッズプログラム」と書いてありますが、アートよりのものが多く大人でも解釈が難しいものも
上の作品は、絵の具の流れている様子を上下反転させてスクリーンに投影させているんですね。
いくつかある作品の中、個人的に、重田佑介さんの『わたしのせかい あなたのせかい』が特に良かったです。
みんな本を手に取り床にはいつくばったり、うろうろ移動したり。
少数のピクセルによって描写されているアニメーションが、床に向かって投影されているので、鑑覧者は何も描かれていない真っ白な本を広げ自分から移動しながら映像を探して閲覧していきます。
宇宙をテーマにゾウや電車などのアニメーションがすごくかわいらしく絵本の世界に飛び込んだ気持ちになりました。
他にもKinectやファミコンのコントローラーを取り入れた展示物などもありました。
この展示会とは別に常設展も開催されております。どちらも入場無料^^
「メディア・アート」って難しいイメージがあるけど、今回展示されているものは全体的に親しみやすいものや、わかりやすいものが多くとても楽しかったです。
山口にあるYCAMで開催されている展示会も行ってみたいな〜
【行ってきたよメモ】「次世代教育とHCD」
3月まで教育系の事業会社でアルバイトをしておりました。
アルバイトをしていく中で感じたことは「学習教材が変わっている」ということ。
紙のドリルや教科書からインターネット学習やタブレットの導入なども加わり、学習するスタイルの幅がすごく広がってきていますよね。
でもただ導入すれば良しではなく、それをどう活用しいくのか利用する側(大人も子どもも)は理解しているのかなとも思います。
教育をデザインするっていったい何なんだろう、ICTタブレット導入したことで得られるものって何なんだろう、じゃあこれからの教育って何が必要なの???
そんな思いで参加した今回の講義。
ざっくばらんですが印象に残ったことをまとめていきたいと思います!
保育園設立運営経験を地域図書館活性化に生かした話題
【登壇者】株式会社メタデザイン 三浦 健次さん
『幼保一体における「乳幼児教育」のデザイン』
保育園民営化プロジェクトにおける「子供・空間・関係性」
最初に考えること
海外では主に
- 子供中心で構築するのでふさわしい環境揃える
- 大人が質の良い教育を教えていく
の二手の考え方に分かれる
地域と乳幼児教育のあり方について
レッジュ・エミリアアプローチ*1を取り入れる。
3つのイノベーション
- 法人のイノベーション
- マネジメントシステム構築
- こどもの創造性開発
この3つのイノベーションを組み込んでいった。
子供の学びの為の空間デザイン
【家具】
子供の家具が重要、日本のメーカーに協力。
子供の学びにつながる家具ってのはなかった企業側もそれを開発するというメゾットを持ってなかった。一緒に子供たちとワークショップしたりする中で新しく家具を開発同時にしていった。
【ロゴ】
子供たちとワークショップやって子供たちの発想を元に作成
まとめ
イタリアでの研修も実行現地の人に来てもらい日本での研修を実行していく。
それらを全て予算の中で行わなければならなかったが、そのプロジェクトマネージメントがキモだった。
最終的には子供たちの対話「完成や創造性」を育てながら対話に水をやるというスタンスで落ち着き、全てが子供たちの学び場になる環境づくりになった。
デザイン思考の考え方
保育士さんや経営者の方々を巻き込んだ進行
プロセスから入り本来解決しなければならない問題と目指すビジョンを作り、コンセプトを作る。この過程を全て保育士さんや経営者の方々にも入ってもらい共有しながらアウトプットをだし3つのイノベーションを進める。
そして下敷きにしたのがレッジュ・エミリアアプローチという考え方であった。
『未来を生き抜く力「学ぶ技術」のデザイン』
鎌倉の小学校における「授業のデザイン」
鎌倉の小学校の授業のデザイン
通常だったらデザイナーが関わる隙間ないが、デザインといわれていたのでこちらから必要なことを訴えながらプロジェクトにしていった。
テーマ
「未来に求められる「生きる力」を育む学びのデザイン」
文科省が提供した文章が読むとみんな分かった気になっていたが、生きる力が何なのかに対する考え方は人によってまちまち。
そこで「生きる力」を育む学びとはなんなのか具現化するといった目的設定
現状
- 先生が生徒の枠組みの中で発想するパターンが多い→
先に大人が経験させてそこから子供たちへのアプローチにしていく
-
職員室対話がない場になっている、隣の先生が教室は行ったら何をしているかわからない現状→
対話できる職員室へ、先生同士が協力し合えるチームへという下地作り
アプローチ方法
ビジョンデザインを行いサービスデザインへ現場で子供たちと実践、フィードバックへ
ビジョン
「センスとダイバーシティ」
対象の4年生の時期に必要なもの、まだ「個性」などが確立しない時期で隣の人と協力することがようやく芽生えるということでいろんな経験をしたくさん引き出しをつくる
- 人とものに対する感受性をこのときに教えていく感受性
- 集団やコミュニティに対する感受性
- 目に見えない未知ものを取り入れる感受性
この3つの感受性を設定
取り組み
- 学習から学び得るということを先生が答えを教えず一緒に考えて学びを導くファシリエーターへ
- 教室に閉じ込めず教室を「見えない存在」にしていく
「環境」のワークショップ
雨になって川になる状態から海になる形態を一時間圏内で見えるため「水」をテーマに課題設定
最初は自分の問題として老いかえれなかったが、だんだん水の立場となって考えるべきじゃないかと考えるようになった
協力していただいた企業の取り組みの話などを最初に設定していただきながら現場のフィールドワークを入れてもらい自分たちの気づきを入れる
さらに理論的に理解してもらうのにまた教室でやる、最終的に自分たちが完結するのにどのようにありたいのかというビジョンを自分たちで作らせる
アウトプット
「市長がワークショップに参加し子供たちだけで市長との約束を作る」
事前練習なしで子ども同士協力し合い、自発的に発言できるようになり全員の中で「水の話」がおちた。
→見事に市長に伝えきり各約束を取り付けた。
『地域再生と図書館情報サービス』
地域の知の拠点 図書館が提供するメディアリテラシーワークショップ
現状
世界的に図書館は減っている一方で日本は増えている、しかしそこには必要だからではなく箱物行政としての背景がある。
→世界的に図書館は減っているがヨーロッパの事例を見ると図書館自体が進化している。
一方日本はサービス行政化している
民営化している長崎の市立図書館
- 無料の貸本屋
- 休憩所
→低予算で運営代行している業者扱い
→ほとんどのかたが契約社員でワークプア状態
そもそも図書館とはなんなのか
消費者を作るのではなく「生活者をつくる」
マーケティング上の消費者をターゲットにするのではなく生活者をターゲットとしたときに図書館サービスとはどう
つくっていくのか組み立てていく。
世界的な流れだと実は情報を知識に置き換え、内面化するというところまでが図書館の仕事となるだろうといわれている。
その上で地域にあるデジタルデバイドやメディアリテラシーの問題を解決しながら、技術的に判断していける市民を作るというのが先進国の図書館の流れ。
そこからメディアリテラシーのワークショップを行った
明日の学びプロジェクトについて
【登壇者】富士通株式会社 佐伯 敦さん
『明日の学びプロジェクトから学ぶ明日』
初等教育ICT化施策の話題
学びのイノベーション事業
総務省のフューチャースクールの推進事業ここに併設して文科省の学びのイノベーション事業っていうのがやられている。
その事業を行っていく上で一人1台学校で整備しその中で環境面の洗い出しを行う。
国の目標は2020年代一人1台といっているが実際6.5人に1台。
第二期の教育振興基本計画の中で2017年までに3.1人に1台やろうとしている。
明日の学びプロジェクトについて
ただ導入するのではなく、子供たちがどんな未来を迎えるか21世紀型スキルにふさわしい教育の環境そこにICTが+@で入る環境を作りたい
先生がどうやって活用するか
どういう風に子どもたちに効果を発揮させるかということを
各地域の先導校と一緒になって取り組みを開始した→「明日の学びプロジェクト」始動
様々な教育スタイルの実現
- 自分のカメラで写真をとったものを先生に提出
- 先生がワークシートを配りそれを子どもたちが書き込む
- クイズ番組形式のように回答を前に出す
- 書き順の止めはねを自動でチェックする
など、にくわえ
- ICT支援員のサポート設置
- 「知恵がたまるポータルサイト」先生たち我やった授業の記録支援員の教え合いなど記録していく
その結果、クラス全員の意見の可視化ができたり、全員がICTを持って意欲をおって取り組むよう変わってきた。
# ディスカッッション
今回登壇された三浦さん、佐伯さんはそれぞれ違うアプローチで教育に取り組んだ。
一つは教育システムの開発におけるデザイン思考のアプローチ
もう一つは教育カリキュラムにHCDのコンピタンスを入れるかといったアプローチ
(質問)教育というのはその場限りのものではない、継続性のフォローはしにくいがその辺りの工夫や考えは?
(三浦さん)組織文化をデザインするフェーズに入っている。運営する会社に対して自分たちの価値を証明しキャリアプランを描かせるか。
協力し合える組織にしていくというのが自分たちが離れた後のヒントとなると考えている
(質問)継続性を保つ為のルールや仕組み考えているか
(三浦さん)考え方を置き換えなければ何も変わらない、しかしそこが大変。目先のメリットより長期的な視線を持つ=仕組み
どうやって自分たちが組織的な障害に向かっていけるか考えさせる。
(佐伯さん)個人の先生たちは「これやった」「こういう反応」といった成長があるが今後はチーム性が求められる。先生方が協力し合い学校としてレベルアップしていかなければならない。
(質問)教育のステークホルダー*2がたくさんいると思われるがそのあたりについての考え方について
(三浦さん)課題解決をしないという捉え方をしている。その人が話す利害の背景の裏側をのぞきどんどん曖昧にしていく。
個々の問題解決より本質的の要求を共有できれば満足は得られる。
(質問)それぞれのHCD UXDものの見方考え方、実際に専門家の方々は入っているのか
(三浦さん)認識として世の中のデザイナー縮小しているが世の中的には求められるものが広がっている。ここで話す内容はデザイナーも知っておかなければならない
海外はコミュニケーションデザインという専門家がいる、こちらももっといろんな人たちを入れてデザインプロジェクトを成功させていきたい。
(佐伯さん)我々の中でも現場を観察した上で次の一手をきめていく、比較的多くの授業見学をさせてもらった。子供たちが私が知っている教育ではない教育をしている、そこを専門的な方々に見ていただきたい。
ブログ始めました!
自己紹介
はじめまして、azuazuと申します。
株式会社nanapiという会社でデザイナーをしております。
nanapiで働く前はデジタルハリウッドという学校で学んでおりました。
学校ではポスター、web制作を始め、子供向けの図鑑アプリや仲間と一緒にインスタレーションなんかも制作。
【卒業制作】5,6歳向け野菜図鑑webアプリ『VEGETAP』
【デザインフェスタ出展作品】『pon!pon!CandyForest』
他にもこんなの作ってました。↓
どれも毎日必死になって制作し、そしてたくさんの人たちに助けられた大切な作品です!
デザイナーとして働いて
2015年5月に入社し、もうすぐ2ヶ月。
日々思うことは、もっともっともっと成長したいということ!
尊敬できる方々と一緒に働かせていただく中で、改めて自分の足りないことの多さに気付かされます。
学校でたくさんのことを学び「おっ結構できるようになったんじゃない?」と調子に乗っていた自分を殴りたい・・・。
このブログでは、そんなヒヨッコの私が学んだことや感じたこと、時には怒られたことなどをまとめていきたいな思っております。書いていくことで、客観的に観察したり自分の思考の整理ができれば良いな。
よ〜し、やるぞ〜!
どうぞよろしくお願いいたします。